December 31, 2004
大晦日なので、今年出会えてうれしかったものをほんの少しだけ振り返ってみようかなと。音楽関係では戸川純バンドのファーストCD『TOGAWA FICTION』。初台DOORSでのレコ発ライブは、残念ながらぎりぎり間に合わなかったけど、年末のヤプーズを体験できたのは、このアルバムとの出会いがきっかけでした。神保町DISKUNIONの1Fでさりげなく流れていた〝カウンセル・プリーズ〟のぶっとんだボーカルと華麗なインストの組み合わせに、一発でやられてしまった。
本では、長嶋有の『パラレル』の、お軽いフットワークと、やがて心にしみてくるお話に、胸をうたれたりして。〝なべてこの世はラブとジョブ〟という帯に刷られたキャッチフレーズが頭を離れなくて困った。
映画は、ありがちだけれど、『キル・ビルVol.2』に、すっかりハマりました。あんなコテコテで、あざといお話に夢中になるなんて…、くしょー。個人的には、刀を構えたダリル・ハンナに心を奪われたわたしは、さっそく携帯用のメモ帖を買いに、文具店に走ったのでした、ははは。あとは、DVDで観た『パンチドランク・ラブ』とか『恋する幼虫』とか。相変わらず、変なもの(失礼)を気に入ってます。
お芝居は、年の後半にかけてずいぶん観たけど、このブログに書かなかったものでは、プレイメイトの『SWAP2004』が印象的。京晋佑は、NYLON100℃の『男性の好きなスポーツ』よりこっちの方が良かったような。個人的には、役柄の楽しさと切なさを演じきり、めちゃくちゃその存在感が輝いていた野口かおるさま、心からお慕い申し上げております。(ブラジルの〝美しい人妻〟は結局行けませんでした。痛恨。)
というわけで、今年はおしまい。気がついてみると、アクセス数もようやく1000を越えたみたいで、お客様のみなさまにはただただ感謝です。よろしければ、来年もまたお付き合いくださいませ。
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December 30, 2004
雪の降る日に、恵比寿ガーデンシネマで『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』を観た。正月映画と聞いていたけど、天候のせいもあってか、3:10分の回はがらがら。年末の慌しさを束の間逃れ、ゆったりした気分で観られました。
1960年代のパリが舞台。多感な年齢にさしかかったばかりの少年モモ(ピエール・ブーランジェ)は、パリの裏通りのアパートメントで父親(ジルベール・メルキ)とふたりで暮らしている。母親はモモが幼い頃に家を出ており、父親はあまり彼を構う余裕がない。食料品を万引きしたりして、荒んだ日々を送っているモモに暖かい眼差しを向けるのが、食料品店の店主イブラヒム(オマー・シャリフ)である。イブラハムのさりげない人生の手ほどきで、モモは少年らしい闊達さを取り戻していく。やがて、モモに訪れる家族との別離。それを機に、イブラヒムは彼を養子にして、故郷であるトルコの小さな村を目指して、赤いオープンカーで旅立つ。
街頭には娼婦たちが立ち並び、さまざまな人々が行き交う活気にあふれたパリの裏町。その猥雑な舞台で繰り広げられるモモのさまざまな日常をいきいきと描いていく前半は、わたしの大好きなフランス映画のテイストに溢れている。後半は一転し、パリを出発して大陸づたいに車を走らせるロードムービーとなる。
イザベル・アジャーニがちょい役で出演していたり(最初は判らなかった)、画面に広がるトルコの風景にイスラムの教えがかぶさる後半の宗教的で静謐な展開など、見所は沢山あるが、全体には淡々としたタッチで物語は進められていく。エンディングはやや唐突という感じがないではないが、余韻は悪くない。個人的には、イブラヒム老人の人生哲学のようなものがさりげなく語られるくだりが好きで、失恋したモモに対し、『彼女への愛は気味だけのもので、それは永遠に失われない』という一言なんて、なかなか心にしみるものがあった。
贅沢に使われる60年代音楽もいい雰囲気を出していて、とりわけ予告編でも流れたボビー・ヘッブの〝サニー〟がいい感じだし、クリス・モンテスの曲も懐かしい。監督は、『夜のめぐり逢い』や『うつくしい人生』のフランソワ・デュペイロンで、原作はエリック=エマニュエル・シュミットのベストセラー小説『モモの物語』。、モモ役のピエール・ブーランジェはまったくの新人とのこと。[★★★]
なお、関係ないが、予告編でウディ・アレンの『さよなら、さよならハリウッド』の予告編が流れていた。嬉しいな。もしかして、『スコルピオンの恋のまじない』以来?アレンの新作が、よくやく観れる。
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December 29, 2004
ヤプーズを聴くのは、まったく初めての経験である。戸川純というキャラクターは、古い話だがゲルニカでお馴染みだったし、上野耕路とともにステージに立ったライブを観た記憶もある。ハルメンズのアルバムで、ゲストとして歌っていたことも知っている。でも、それはすべて彼女のソロデビュー以前のことで、ヤプーズ以降の活動についてはまったく知らない。
そんなヤプーズを聴きたくなったきっかけは、今年の夏に出た戸川純バンドの1stアルバムが素晴らしい出来だったからで、アバンギャルドとポップが絶妙に混ざり合ったプログレに、仰天したからである。なんとしてもライブを観てみたいという衝動が沸き上がってきて、スケジュールをチェックしてみたところ、この日のヤプーズの公演予定が目にとまったのだ。
なるほど、ヤプーズの音楽って、テクノとニューウェーブの中間だったのですね。オープニングの〝昆虫軍〟から、打ち込みの強烈なリズムに圧倒される。序盤のハイライト(?)ともいうべき〝隣のインド人〟のためか、戸川純はベリーダンスの衣装をまとっているが、歌のエキセントリックさとやけにマッチしている。でも、本人は、『これじゃ、下着姿だ』と言って、お召し替えをすることに。打合せが不足していたみたいで、衣装替えの間、急遽、トレイ・ガンのソロ・コーナーが挟まる。(ちなみに彼のギターソロとボーカルはカッコイイ)
第二の衣装は、ゴスロリ調だが、それがまた違和感ないのが、いかにも戸川純だ。ダークな曲からジャパネスクまで、さまざまな曲調を次々に披露した後、後半戦へ。後半はほとんどMCなしで、次から次へとお馴染みの(?。であろう)曲を連発。どんどんのぼりつめていく感じで、戸川純のテンションがあがっていくと同時に、会場の熱気も最高潮に。アンコールも合わせると、摩訶不思議で強烈な戸川ワールドに翻弄された2時間でありました。次は、ホッピー神山、デニス・ガン、ナスノミツル、吉田達也、ホワチョの参加する戸川純バンドを是非観てみたいものだけれど、ヤプーズも悪くないな、と思ってます。
以下、初心者(自分)の復習・反芻用セットリスト。昆虫軍、コンドルが飛んでくる、隣の印度人、新曲1、女性的な、あまりに女性的な、新曲2、(デニス・ガンのソロ2曲)、シアー・ラバーズ、怒濤の恋愛、ヒステリア、君の代、ロリータ108号、シャルロット・セクサロイドの憂鬱、12才の旗、赤い戦車、ヴィールス、レーダーマン、フリートーキング、電車でGO、踊れない、パンク蛹化の女、(アンコール)バーバラ・セクサロイド、肉屋のように。以上。トータルでほぼ2時間。
ところで、この日のリキッドルームの客扱いは、最悪だった。客入れに1時間遅れ、開演までにはさらに45分、都合1時間45分も遅れが出た。いつもこんな感じなのかどうかは判らないが、開演の遅れについてきちんとしたアナウンスがまったくなされなかった。会場や主催者側に、もうちょっときちんとしたライブ運営を望みたい。
(追記)
ヤプーズの掲示板(ヤプーズマニア)に行ってみたところ、ファンの中でも、1時間45分という当日の待ち時間がしんどかった、と嘆いている声があって、議論が飛び交ってました。
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ミステリ劇だというので、ずいぶんと前からマークはしていた『閉ざされた森』をDVDでようやく観た。監督はジョン・マクティアナン、密林が舞台ということで、勝手に『プレデター』を連想したりもしたが、かなり練りこんだ推理劇になっている。
パナマに駐留する米軍で、鬼軍曹(サミュエル・L・ジャクソン)率いるレンジャー部隊が、特殊な訓練のさなか、森の中で消息を絶つ。捜索のヘリが、味方同士で撃ちあっていた彼らを発見。2名が生還するが、1名が死体、そして残る4人は行方不明のままだった。尋問に対し、固く口を閉ざし、何も語らない生存者たちから情報を聞きだすために、元レンジャー隊員だったトム(ジョン・トラボルタ)が非公式に呼び出される。トムの尋問により彼ら緊張は緩み、やがて、森で起こった事件について語り始めるが、2人の証言は互いに食い違い、矛盾に満ちたものだった。
生還した2人レンジャー部隊員の証言によって、暴風雨の森で起こった殺人という過去を再構築していく過程の試行錯誤が非常に複雑にできている。6人のレンジャー部隊員をきちんと頭にたたきこんで観ないと、あれれ、ということになりかねない。ただし、多くを語ることはできないが、その錯綜する展開自体が、観客を陥れる大きな仕掛けになっていて、最後に明らかにされる真相が、そこまでの違和感を一気に一掃するシナリオはお見事。[★★★]
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December 26, 2004
新月の公認サイトを覗いたら、すごいニュースが載ってました。どうやら、近い将来、新月としてのライブをやる予定があるらしい。ひぇー、解散から四半世紀ですよ、びっくりですよね。ここのところ、新月に関してはびっくりつづきで、今年の夏に高音質の「新月ライブ1979」が出たことでまず驚き、未発表音源と新録音による〝新月ボックスセット〟の企画が浮上(発売元のマーキーとは、すでに合意済みとか)していることで二度驚き、そしてこのライブのアンウンスで3度驚いた。ホント、長生きはするものですな。
最近、mixiの中にある〝インドネシアロックマニア〟というコミュニティに入れてもらったのは、本当に嬉しい出来事だ。実は、インドネシアの音楽については、プログレ経由で非常に興味を持っているのだけれど、いかんせん、情報が少ないのと、CDが手に入りにくいので、これまで砂を噛むような思いをしてきた。以前、同じタイトルのウェブサイトがインターネット上にあったのだけれど、いつの間にか消滅してしまったようで、寂しい思いをしていた矢先に、mixiでこの小さなコミュニティを見つけ、さっそく管理人さんの承認のお願いをした。アジアの音楽にかけては、錚々たる顔ぶれが揃っているにも関わらず、わたしのような初級者に対し快く承認くださった管理人さん、ありがとうございます。
おまけに、今、現地に滞在されているとかで、こちらの不躾なお願いを聞き入れてくれて、聴きたくてしょうがなかったDEWAというバンドの過去のアルバムを買ってきてくれるとのこと。(ちなみに、わたしは最新の6枚目しか持ってない。だって、どこを探しても、見つからないんですよ、まったく)わーい。このコミュニティと管理人さんには、足を向けて寝られません。
〝ジャーロ〟の2005.Winter号で、海外ミステリのオールタイム・ベストテンが発表になってるけど、当初予想されたとおり、やはり変わりばえしませんね、そのラインアップ。同様の企画は、5年前に〝EQ〟の終刊号で行われたけど、やはり5年という歳月なんて、歴史の上では屁でもない(失礼)のでしょうか?ちなみに、順位は若干異同があったものの、1位から5位の顔ぶれは変わらず。クイーン『Yの悲劇』、チェスタトン『ブラウン神父の童心』、クリスティー『そして誰もいなくなった』、ドイル『シャーロックホームズの冒険』、アイリッシュ『幻の女』でした。ベスト30の圏内で目新しい作品としては、前回以降紹介されたストリブリングの『カリブ諸島の手がかり』と、恩田陸の解説付きでカムバックしたブランドの『はなれわざ』が入ったくらい。
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December 24, 2004
GO!GO!7188というバンドを知ったのは、意外と古い。情報通の友人から、〝ジェットにんじん〟を知っているか?と訊かれた時のことだから、2000年の秋くらいだったのだと思う。さっそく聴いてみたところ、曲のタイトルとも相まって、どうも色モノという感じが拭えなかった。
というわけで出会いにつまづき、さらに4年近くが経過する。今年の夏、ネオGS繋がりで、GO!GO!に言及する人がいて、どうも気になり、アルバム〝鬣〟を聴いてみた。すると、たちまちのうちにシングル曲の〝浮舟〟に耳を奪われた。いやー、ジャパネスクというか、プログレというか、力強い旋律と分厚い演奏でぐいぐいと迫ってくるこの曲は、昼に夜に頭の中をかけめぐりました。それをきかっけに過去のアルバムをさらい、そして今年の10月にリリースされた4thアルバムの〝竜舌蘭〟で完全にハマってしまったというわけである。
武道館の2階席から会場の眺め渡すと、観客層は圧倒的に10~20代で、ほんの少しづつだが、空き席もある。しかし、客電が落ち、3人が登場すると、いやー、たちまちのうちに会場は興奮の坩堝。この日の1曲目は、〝赤い月に吠える夜〟で、MCもほとんどなしで、次から次に曲を繰り出してくる。たまに喋るのはベースの浜田亜紀子(アッコ)で、ボーカルとギターの中島優美(ユウ)はほとんどMCなし。ひたすら、ギターを弾きまくり、歌を歌い続ける。
〝竜舌蘭〟からの曲が並ぶ前半からテンションは高いが、後半、〝浮舟〟〝C7〟〝文具〟といった御馴染みの曲が続く展開は圧巻で、このバンドの勢いというのをいやというほど見せつける。一見華奢なユウは、そんなに歌って喉は大丈夫?と心配になるが、最後の最後まで堂々たる歌いっぷりでした。
このバンドの魅力は、なんといっても曲の良さで、さりげなく歌謡曲にルーツを求める曲作りが、非常に親しみやすさを生んでると思う。最初、椎名林檎のエピゴーネンかと思われたユウの歌も、これはこれで華があるものであり、素晴らしく思えるようになってきた。とにかくエネルギッシュで、ロック本来の魅力も、味あわせてもらった。いいライブに足を運んだと思う。
以下、自分のための復習反芻用セットリスト。赤い月に吠える夜、うましかもの、バイオレッドの空、千日紅、大人のくすり、恋の毒薬、行方不明、ななし、サンダーガール、青い亀裂、C7、東京、二つの足音、うみのうま、考え事、初秋、こいのうた、ロック、タクシー、浮舟、大人のひみつ、くのいち、文具、(アンコール)トカゲ3号
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December 23, 2004
NYLON100℃の新作『消失』は、兄弟愛の物語である。そう、あえて愛という。中年目前といった30代の兄弟を、みのすけと大倉孝二がいい感じに演じている。
時代は、おそらく近未来の地球のどこかの国。世界は、核戦争後を思わせる終末観に満ち満ちている。兄のチャズ(大倉)と弟スタンリー(みのすけ)は、人里はなれた屋敷で、仲良く暮らしていた。ふたりはクリスマスのパーティを準備しながら、スタンリーの女友達スワンレイク(犬山犬子)の到着を待ってる。プレゼントを用意して、彼女と会うのを楽しみにしているスタンリー。その弟に兄は、今晩こそ彼女を口説くように、と説得する。しかし、彼女があさりのアレルギーであったことから、その晩は散々な結果に終わってしまう。
一夜明けて、意気消沈する弟をなぐさめる兄。そこに、怒ったスワンレイクがやってきて、ひと騒動が持ち上がるが、やがて彼女とスタンリーはよりを戻し、これまで以上に愛し合うようになる。しかし、そこに、ひとりのガスの修理人(八嶋智人)が登場する。彼の登場をきっかけとして、いわくありげに弟を愛する兄のと、無邪気に兄を愛する弟の間に横たわる秘密が暴かれていくことに。
公演チラシを手にしたときは、その濃いブルーの色調から暗い話を連想したが、それは当たらずとも遠からず。しかし、辛気臭い話ではない。サスペンス・スリラーのドラマを基調として、そこには悲劇のカタルシスがきちんと折りこまれている。仕掛けへと向かう緊張感あふれるドラマは、一種の美学とでも言いたくなる作劇術によるもので、ジャンルは違うがヒッチコックを連想させたりもする。確か、以前の『フローズン・ビーチ』に非常に似たつくりである。
舞台装置もよく練られており、それがクライマックスで活かされるあたりが素晴らしい。間借り人のエミリアを演じた松永玲子や、スタンリーの秘密を握る人物のひとりであるドーネン役の三宅弘城も、物語にスパイスをきかせる好演でドラマを引き締めている。ただ、2時間40分(とのアナウンスだったが、実際にはもっと長かった)という上演時間はやや長すぎる気がした。
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December 22, 2004
つい先ごろ、ゴールデン・カップスのドキュメンタリー映画『ワンモアタイム』が公開され、話題になったばかりだが、この映画はどれくらい話題になったのだろう?2001年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアター部門でグランプリを受賞したというのだから、その方面の人はご存知なのだろうが、少なくとも、わたしはまったく知らなかった。
しかし、GS、ネオGSと、いつまでたっても、かつてのグループサウンズが忘れられない身としては、レンタルショップで見つけて、思わず手が伸びました。なにせ、ジャケットがサイケだし、売れないGSバンドの物語という触れ込みだもの、これは放っておけない。
殺し屋になりたての主人公は、ひょんなことから組織に追われる身となり、逃げ込んだスナック(ライブハウス?)でドンキーズというバンドの面々と仲良くなる。ドンキーズは、売れないGSで、その店を根城に、世に出る日を夢見ていた。しかし、運命の悪戯から、彼らもまたとんでもないトラブルに巻き込まれることになる。
うーん、なるほど、これはディープなGSテイストですねぇ。使われている曲はみな昔の曲のカバーだと思うけど、あの時代を彷彿とさせるいい雰囲気を出しています。インディーズのチープさは隠しようがないものの、かつての歌謡映画の乗りが懐かしい。あくまでB級だけれど、妙に印象に残る映画だ。
ちなみに、カメオ出演というよりは、準主役のような扱いで田*トモ*ウが友情出演している。これだけで、相当に変な映画になっているが、お馬鹿なラストシーンがこれまた強烈。これはもう笑うしかないね。監督・脚本は本田隆一、主演は山本浩司と安田美香、安田の歌はなかなか聴かせる。2001年作品。[★★]
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December 21, 2004
カルメン・マキ&サラマンドラは、プログレである。いや、ほんと。マキOZ時代の音もプログレ・ファンには人気があるんだけど(〝私は風〟とかね)、現在のサラマンドラは凄いよ。鬼怒無月の切れ良く刻むギターと、勝井祐二の天空を舞うエレクトリック・ヴァイオリン。そんなゴージャスな演奏をバックに、マキさんの歌が聴けるのだから、プログレ・ファンにとって、これ以上の贅沢はない。
サラマンドラのエラいところは、パーマネント・バンドとしてきちんと年に3~4回のライブをこなしていることだ。わたしは昨年、横浜野毛のドルフィーという30人も入ったらいっぱいになってしまうような場末の小さなライブハウスで彼らを観て以来のことだけれど、その後もコンスタンスにライブで演奏している。マキさんのMCによれば、今年はお寺でも演奏したとか。とにかく、バンドとしての姿勢は、非常に積極的だ。
今回は、渋谷のクアトロというやや広い会場ということもあって、ゆったりとマキさんが観れるのが楽しみだった。なにせ、横浜のドルフィーは、バーカウンターの前ですれ違ったマキさんに、足を踏まれるくらいの狭さだったので。この日のクアトロはというと、開場時はスカスカだったので、嬉しいような心配なような気分におそわれたが、対バンのさかなの演奏が終わるころには、かなり混み合ってきて、雰囲気も盛り上がってきた。そしていよいよ演奏がスタート。
オープニングは、CDでも1曲目に入っていた「Trick Star」。マキさんの声は、もうこの最初の曲から全開で、歌が始まった途端にその場の空気が一変するのがわかる。バンド内のコンセントレーションもいい感じで、曲を追うごとにいい意味での緊張感がメンバーの間で高まっていく。
前半は、新曲2曲と今年でたアコースティック・アルバム〝another way〟からの曲を、サラマンドラ風にアレンジした曲2曲で、お馴染みの〝かもめ〟(これもそのアルバムに入ってる)を挟んで、後半戦へ突入。ライブの定番ともいうべき〝変らないもの〟と〝空と陸の交わったところ〟で演奏はクライマックスを迎える。そして、アンコールはマキさんいうところの「ちょっとヘンな〝オーバー・ザ・レインボウ〟」で、拍手が鳴り止まない中、幕となった。
今回のライブの収穫は、2曲披露された新曲で、とくに〝Nord〟という曲は、インスト部分も充実したいかにもサラマンドラに相応しい秀曲。気の早いファンとしては2ndアルバムへの期待が勝手に膨らんでいく。とはいえ、まだまだ時間がかかると思うが、ライブ活動を重視する彼らが、その過程でそれらの新曲をどう磨き上げていくかが興味深い。
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December 19, 2004
気がついてみると、〝MUSIC MAGAZINE〟も新年号が出ている。そうか、音楽界も年間総決算の時期ですね。でも、この雑誌、もう思い出せないくらい昔から買い続けているけど、毎年の年間ベストアルバム特集は、わたしの場合、あんまり参考にならないことが多いな。今年も、守備範囲にあたるロックや歌謡曲のコーナーをチェックしてみたけど、購入が先送りになっているZAZEN BOYSの2ndとブライアン・ウィルソンの〝smile〟くらいかなぁ、『あ、聴かなきゃ』と思ったのは。
とはいえ、この雑誌をこれだけ長く講読しているのは、もちろん音楽情報一般としては非常に重宝しているから。必ず目を通すようにしているのは、アルバム・レビューだけだけれど、単発の記事もライターの個性が出ていて、面白いものにぶつかる確率は高い。ただ、どうしてもリスナーというのは評論家から一歩遅れてついていくようなところがあるので、どんどん流行の先を行く評論家連からおいてきぼりを喰わされた気分を味わうことは多い。えっ、もっとプログレの話をしていたいのに、もう過去の遺物なの、みたいな。
そういう気分を癒してくれるのは、もう一冊の定期購読音楽誌〝ストレンジ・デイズ〟。この雑誌、一見マニアックだけれど、カバーする分野は意外と広くて、音楽の世界のすみっこでニッチにロックを愛好しているリスナーとしてま。まさに痒いところに手が届く感じがする。ポップスから、プログレまで。ハードロックやビートルズはもとより、パンクやニューウェーブもすくいあげる。松村雄策の連載が尻切れもまま終わったのは残念だが、これだけの内容で月刊をキープしてて、大丈夫なの、岩本編集長?
あとは、前にも書いた〝EURO-ROCK PRESS〟があるけど、これは雑誌を買ってるという感覚はない。ま、カタログを仕入れているようなもの。ある意味、ロックの極北ともいうべきプログレで、欲しい情報が手にはいる重宝する雑誌というのは、考えられないしね。プログレの情報収集は、非常に難しい。
ところで、タワレコから届いた〝羅麗若〟だけれど、噂どおりジャズ=フュージョン色が強いですね、というか、そのものかも。1曲目がクリムゾンを彷彿とさせるのと、あと6曲目にそれらしいフレーズが顔を出すくらいか。でも、ジャズ系として聴いても、決して悪い出来ではないですよ。それなりに満足しました。
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December 18, 2004
この度、めでたく舞城王太郎の『煙か土か食い物』が講談社文庫に入った。いや、とっくに読んでるし、文庫化に際して作者が手を入れたとかいう話も聞かないので、いまさらでもないのだけれど。でも、贔屓の舞城の、それも大贔屓のこの作品が、新たな形で再び世に出るというのは、なんとなく嬉しい。
ここのところ『阿修羅ガール』(新潮社)で三島由紀夫賞を受賞したり、『好き好き大好き超愛してる。』(講談社)で芥川賞の候補になったりと、文学のメインストリームでもずいぶんと有名な存在になったけれど、でもわたしはこの『煙か土か食い物』(初刊は2001年3月講談社ノベルズ、ちなみに第19回メフィスト賞を受賞)に始まる奈津川家サーガともいうべき一連のミステリが大好きだ。ミステリとしてのしっかりした仕掛けと比類なき饒舌な文体のミクスチュアが生み出す独特のはちゃめちゃな舞城ワールドは、激しく、どぎつく、そして心優しい。
現在までのところ、奈津川家サーガは第二作の『暗闇の中で子供』(2002年9月講談社ノベルズ)までリリースされていいて、待ちに待った第3作が今年の秋に上梓されるという噂があったけど、実現はしていない。講談社が予告している来春の『新世代ミステリーフェア』に、浦賀和宏や佐藤友哉らに交じって、舞城の名があがっているので、期待したいところなんであるが、果たしてどうなることか。ともあれ、文庫化の機会に、『煙か土か食い物』は、一見するとエグさが目立つけど、ミステリ・ファンに留まらず、すべての小説ファン必読の書であると言っておきたい。
ところで、奈津川家サーガからのスピンオフで『世界は密室でできている。』(2002年4月講談社ノベルズ)という作品があるが、わたしはこの作品への愛も非常に深い。そしたら、講談社の文庫情報誌〝IN☆POCKET〟2004年12月号の〝舞城王太郎特集〟で、豊崎由美さんも同じようなことを言っている。まさに、わが意を得たり!サーガにも登場するルンババという名探偵の若き日を描くこの作品は、密室テーマのミステリそっちのけで、優しさあふれる青春小説になっているのだ。この作家の感性は、かくも瑞々しいのである。
その『世界は密室でできている。』の本の作りは、作者自身の自作コミックをちりばめるというユニークなものだったけど、その企画の延長線上ともいうべき〝舞城王太郎のバラバラポップ漫画〟という企画をご存知だろうか?『みんな元気。』の刊行記念イベントとして新潮社が行ったこの企画は、新宿のブックファーストを基点に、山の手線に沿って所在する書店に飾られた直筆のポップが、続けて読んでいくとコミックになっている。くーっ、そんなことやるか、ふつう。残念ながら、もう終わってしまっているけれど、でもでも、読みたいよね、ファンなら。で、こういうブログを見つけましたので、ご案内します。ぜひご覧ください。と書いたところで、実はこの企画終わっていない、との噂が…。全国各地の書店で、新たなポップ発見の報告が入ってきている。おいおい、いったい、どこまでやるんだ!
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December 16, 2004
もうとっくにロードショーは終わっているが、『ツイステッド』について書いておこうと思う。
そのタイトルからして仕掛けがありそうだと思ったけど、ミステリ映画としての出来は悪くない。アシュレイ・ジャド演じる主人公のジェシカは、サンフランシスコ市警の殺人課に配属されたばかりの捜査官。有能さを買われての抜擢だったが、彼女が女性であることを理由にやっかむ同僚もいる。しかし、捜査官としての腕は優秀で、着任早々にサイコキラーを罠にかけ逮捕するという手柄をあげる。
そんな彼女には、男漁りというちょっとした性癖があった。ところが、それがきかっけとなって、捜査中の殺人事件の容疑をかけられ、窮地にたたされる。
この手の映画の常として、観客は主人公を容疑者から排除するが、それでもシナリオは執拗に主人公に容疑を向ける。さらには、転々とするミスリードもあって、試行錯誤の楽しみには仲々のものがある。
ジェシカ捜査官役のシュレイ・ジャッドがきれいで、ヘップバーンを彷彿させたりもするといったら褒めすぎだろうか。『ナチュラル・ボーン・キラー』や『ボディリップス』という変な映画で彼女を観ているはずだが、これだけ強烈な印象を受けたのは初めてのことだ。
監督のフィリップ・カウフマンは、文芸ものからSFまで、芸域の広いひとで、個人的にはジュリエット・ビノシュを使った『存在の耐えられない軽さ』が印象に残っている。やや結末付近で緊張感が途切れるのが惜しまれるが、本作もまたミステリ映画の佳作として記憶される価値がある。
脚本はサラ・ホープ、共演はアンディ・ガルシアとサミュエル・L・ジャクソン。[★★★]
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ミステリの年間ベストテンとしてはもっとも老舗の週刊文春が発表になったようですね。
詳しくは、上記のサイトをご覧いただくとして、トップ作品など〝このミス〟との差別化も、さりげなく出ているようです。
しかし、国内編の9位若桜木虔は、なんとも妙な感じですね。いや、この作品読んでないからあまり言えないんだけれど、さほど話題になった記憶がない。そういえば、この人の『新本陣殺人事件』(だっけ?)が何年か前にやはりランクインしたことがありましたっけ。もしかして、天文学的な冊数を業界に献本していたりして…。
海外編は、歴史ミステリ強し、といった印象。しかし、この投票者は、推理作家協会の会員がコアだと思いますけど、作家の先生方がこんなにコニー・ウィルスとかクリストファー・プリーストを読んでるなんて、意外といえば意外。
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December 14, 2004
ひところ〝ユーロ・ロック・プレス〟で盛んにとりあげられていた台湾の許茹芸(ヴァーレン・シュー)をご記憶だろうか。女性ボーカルものとして評判の高い彼女だけれど、いつの間にかまったく見かけなくなってしまった。密かに焦ったわたしは、機会あるごとに、彼女のCDを血眼になって探していた。いったんは横浜中華街の怪しいCD屋で見つけたものの、とんでもない値段をつけていたので見送った。一方、台湾本国では初期の3枚はすでに廃盤で、街中ではコンピレーションしか売っていない。(これは結構種類がある)台北のタワレコを覗いても、まったく見当たらない。現地の人にきくと、彼女はもうほとんど歌は歌ってなくて、ドラマや映画にばっかり出てるよ、という。
そんなこんなで、ほとんど諦めていた彼女のCDだったけれど、ある時、インターネットをうろうろしていると、彼女のCDを扱っている通販ショップに行き着いた。名前は、〝クイックチャイナ〟。どれどれと覗いてみると、値段も安いではないか!すわとばかりに、初期のアルバムをまとめて申し込んだことは、いうまでもない。
このショップのふるっているところは、入金を確認して、発送の段になると、写真をメールで送ってくること。その写真が、これだ。
つまり、「ほら、ちゃんと送るからね」というメッセージになっているのだ。これには、笑いましたね。でも、いいアイデアだよね。CDのほかに、チャイナ・ドレスや漢方薬も扱っている。支払いも、スマートピットで実に簡単。中華系ポップスがお好きな向きは、覗いてみてください。
ところで、購入した許茹芸のCDの中身については、また次の機会に。
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December 12, 2004
このミスの2005年版が出てますね。
昨年につづいて、海外部門ではサラ・ウォーターズが1位だったようだけれど、『荊の城』はわたしも堪能いたしました。はっきりいって、去年の『半身』よりも面白さという点では数段上。ディケンズ調とブロンテ姉妹の乗り、通俗ゴシックの面白さのてんこ盛り状態とでもいいましょうか。上下巻なのに、まったく長さを感じさせない。わたしは、昔、角川文庫で『流砂』や『女王館の秘密』などの作品が出ていたヴィクトリア・ホルトというゴシック・ロマンスの作家を思いだしたりもした。
あと、二位以降での個人的なオススメは、当ブログの太鼓判コーナーでも取り上げたディーヴァーの『魔術師』(2位)とウィルフォードの『炎に消えた名画』(12位)かな。ディ-ヴァーはイリュージョンというガジェットの面白さを最大限引き出してみせているし、ウィルフォードはお得意のオフビートな読み心地で、結末のはぐらかしまでこれっぽっちも読み手を飽かせない。
国内部門の第1位は法月綸太郎の『生首に聞いてみろ』だったけど、わたくし的には伊坂幸太郎の『チルドレン』(16位)がユーモラスな爽やかさに好印象が残った。そうそう恩田陸の『Q&A』(15位)も、そういう風に展開していくわけ、って感じで驚かされましたけど、後半に至っては戦慄しました。こんなつくりの小説って、これまでありましたっけ?
今年もこれで、〝週刊文春〟を残すのみとなったけど、野暮を承知でいえば、ま、あんまりこの手のベストテンを信頼しすぎないってことを肝に銘ずる必要があるでしょうね、われわれ読者は。読書の愉しみって、あくまで自分で面白いと思える本を探すことだからね。書評でもそうだけれど、読書ガイドに頼るりすぎる読書は、邪道だと思います。(って、書評屋じゃなかったけ?>おれ)
でも、いつも不思議に思うのだけれど、このブックレットって2004年の決算でしょう?それなのに、なんで2005年版?変なの。
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December 11, 2004
昼も夜も仕事漬けの日々。合間には、義理やら立場上欠席できない忘年会がちらほら入っている。二束のわらじで、まったく身動きが取れない状態だ。
遅ればせながら〝EURO-ROCK PRESS vol.23〟を購入。
例によって、ほとんど読むべき記事はないけれど、ディスクレビューは結構重宝する。長い目で見ればデータベースになって、バックナンバーを遡ることもあるし、見逃していたことの発見などもある。今号でいえば、GASTUNKの『Under The Sun』の再発を知ったし、古川兄弟の新譜評を見てすっかり買うのを忘れていた『羅麗若』のことを思い出した。(さっそくアマゾンにオーダー)西新宿のプログレ専門のCDショップGARDENSHEDが出している月刊のリストとこの雑誌は、プレグレ関連のCDを購入する際のちょっとした参考になるので、大事にしている。でも、〝EURO-ROCK PRESS 〟は、前身の〝マーキー〟に較べると、ホント胸躍る記事が少ない。雑誌のクオリティが落ちたのか、それともこちらが悪ズレしたのか。まぁ、後者だという気もするが…。
ところで、来年5月のジェスロタルのチケット、無事に押さえました。どんな曲を演ってくれるのか、今から楽しみ。
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December 08, 2004
さて、帝国劇場の新感線である。しかも、初日である。

タイトルの『SHIROH』は、天草四郎のシローであり、題材は島原の乱。とくれば、新感線、というか座付の中島かずきお得意の時代劇である。帝劇で、チケットも1万円を越えるということで、少々心配も先にたった公演ではあったが、それは見事杞憂に終わったようだ。いやぁ、実に素晴らしい。最近、これほど興奮した舞台も珍しい。
この芝居(ミュージカル)の成功は、ひとえに中川晃教というヒーロー役の天使にたとえるべき美しき歌声に負っていると断言する。ただし、その成功をさらに磐石のものとしているのは、松平伊豆守信綱という強烈な悪役にもスポットを当てたことであり、さらにそれを見事に演じきった江守徹の名演にほかならない。(ただし、歌は下手だったが)
中川という役者は初見だが、とにかく歌が素晴らしい。友人によると、「MOZART!」(2002年日生劇場)でも抜群の歌声で観客を沸かせたそうだが、この大役はこの歌声の持ち主でなければ演じ切れなかったに違いないと思わせるほどの歌いっぷりだ。対する江守のアクの強さも、地の役柄なのだろうが、迫力に満ちている。個人的には、伊豆守の密偵役、伊賀のくの一お蜜を演じた秋山菜津子の女の強さと弱さをきびきびと演じる姿にも心を奪われた。脇を固める小劇場出身の高田聖子、池田成志、橋本じゅんらも好演だったが、3人の芝居っぷりはそれらを遥かに圧倒していた。
また、中川の声質とぴったりなじむ岡崎司の楽曲も良かった。幕が降りてからも、まだ中川の歌を聴いていたい気分に囚われた観客も多かったに違いない。かくいうわたしも、勿論、そのひとりだった。帝劇という大舞台で、大仕掛けのミュージカルをたっぷりと堪能した一夜でした。
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December 06, 2004
わーい、アイン・ソフのCD『Official Bootleg Vol.1 (1985-2004)』が届きました。

さっそく聴いてみたけど、これは素晴らしい。アイン・ソフがどんなに優れたバンドだったか(いや、過去形でなく)、久しぶりに思い出しました。ツイン・キーボード時代の曲も入ってるよん。音も良し。ただ、たった35分足らずで、4曲というのは、ちょいと物足りないかも。Vol.1となってるので、ぜひぜひ続編を期待する。
ところで12月の芝居で、ひとつ忘れているのがあった。劇団フーダニットのクリスマス公演だ。ほとんどがずぶの素人(失礼!)という集団だけれど、素人なりに熱の入った芝居と、演目でミステリ劇にこだわってるのが嬉しい。過去には、辻真先や若竹七海の書き下ろしを上演したりもしている。今回は、番外編としてチェーホフのミステリ味ある小品3つとルシール・フレッチャーの『ソーリー・ロング・ナンバー』を組み合わせて、〝回転扉Ⅲ〟と銘打ってやってくれるとのこと。クリスマスだけれど、ぜったいに行くぞ。
ついにジェスロ・タルの来日予告が新聞に載りましたね。来年5月11日の渋谷公会堂のみとのアナウンス。(本当かね)意外と告知が早かったなぁ。チケット発売は、12月18日からとのこと。なんとしても、行きたい。
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December 05, 2004
いかん、いかんと思いながら、買ってしまうのが本とCDだ。仕事地獄で新刊なんぞ読んでる余裕はない筈なのに、ふらりと入った書店で、ついつい手が出てしまう、今日も今日とて、山田詠美の新刊を買ってしまいました。実は、エイミー、好きなのよ。『ご新規熱血ポンちゃん』(新潮社)は、でも、あれれ、講談社じゃなかったのですね、いつの間にか新潮社に移籍したのか。前は、〝小説現代〟に連載されてたんだけどなぁ。なぜだ?ちなみに、ついでにといってはなんだが、川島誠の『NR(ノーリターン)』も買いました。
ところで、書店員というのは、いまや評論家の最大のライバルだけれど、紀伊国屋書店が出している〝キノベス〟というブックレットに、紀伊国屋書店のスタッフが選んだという2004年のベストが載っている。それによれば、1位は恩田陸の『夜のピクニック』(新潮社)だそうな。以下、伊坂幸太郎の『チルドレン』(講談社)、ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』(角川書店)と続く。恩田陸が「本編と予告編の間で」というエッセイを寄稿しているので、ファンは要チェック。(わたしは、南新宿でゲット)
以下、最近の猟盤日記。
■LU7『efflorescence』
日本プログレ界の伝説のバンド、GREENのギタリスト栗原務率いるジャズ、フュージョン系バンド(デュオ)の1st。メロデイアスでタイトな演奏です。曲もいいです。近日、2nd リリース予定とか。
■THE WATCH『VACUUM』
まどろみ感のあるジェネシス系。改名後、2nd。
■FRUITCAKE 『MAN OVERBOARD』
大きな成長をとげたスウェーデンのジェネシス・チルドレンの7th。お気に入り。

■MERCHANTS VICE『AMBER』
餌箱にわずか500円で出ていたので買ったけど、かなりしっかりとしたイギリスのシンフォ系。90年代後半のデビューとか。きっかりとした楽曲が多い。拾い物でした。

■FANTASMAGORIA 『ENERGETIC LIVE DEMO CD』
藤本美樹の美しいヴァイオリンが光るデモ。一度ライブを観てみたいもんです。
■北山真『動物界之智嚢』
入手が難しかったカセットのCD化。(未聴)
■文学バンド『文学のススメ』
同上。新月のメンバー参加。(未聴)
新月関連では、今月、フォノジェニックスが陽の目を見るのが、すごく楽しみ。ところで、アイン・ソフが、10月11日に吉祥寺のスターパインズ・カフェでライブを行ったときに、当日会場限定で発売したCD(AIN SOPH / Official Bootleg Vol.1 (1985-2004))が、通販(CDショップ"SOFT SPACE"で取り扱い)でも入手可能ということが判明。いまは、それが届くのを楽しみにしています。
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December 04, 2004
ミステリ・ファン恒例の年中行事みたいになっているベストテンだけれど、講談社の〝IN☆POCKET〟11月号に続いて、〝2005本格ミステリベスト10〟(探偵小説研究会編・原書房刊)が書店に並びましたね。対象を文庫に限定している〝IN☆POCKET〟に対し(今年はウォーターズ『荊の城』、コーンウェル『黒蠅』、プリースト『奇術師』がベスト3でした)、こちらは本格ミステリというカテゴリーの制約があって、ここのところ海外部門ではポール・アルテの第1位が続いている。
そして、今年もそのアルテが、問題作『赤い霧』で、3年連続の一位を獲得。でも、2位以降にエドワード・D・ホックの『サム・ホーソンの事件簿Ⅲ』、ミネット・ウォルターズの『蛇の形』と続くあたりが、さすがうるさがたのセレクトという感じがしますな。ちなみに、国内編の1位は、読者が首を長~くして待ってた法月綸太郎の『生首に聞いてみろ』でありました。
ところで、外野から無責任なことを言わせてもらえば、翻訳ミステリのファンとしては、海外編を国内編と同格に扱ってもらいたいところだ。そのためには、もっと投票者のサンプル数を増やす必要があるかもしれないけどね。
さぁ、これで残るは真打となる〝このミス〟と〝週刊文春〟ですね。でも、個人的には、あえて集計をしない〝ミステリマガジン〟3月号の年間総決算で、いろんな人たちのコメントを拾い読みするのも楽しみにしているのだけれど。
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December 03, 2004
12月は忙しい月と世間の相場は決まっているようだけれど、二足のわらじでヤクザな稼業のわたしも一応その例に洩れない。でも、だからと言って、観たい芝居を諦めるてのもしゃくだよね。まず、〝新感線〟のロックミュージカル『SHIROH』だけど、なんとついに新感線、帝国劇場に登場だ。これまでもロックミュージックをフィーチャーした舞台は沢山あった(コンサートもあったぞ)けど、今回わざわざ〝ロック・ミュージカル〟と銘打っているあたりに、作家中島かずきの意気込みがあるような、ないような。贔屓の高田聖子が出るし、古田新太はいないけど、池田成志がいる。人気が出てしまったおかげで、チケットは入手難だし、値段も高いけど、プラチナペーパーに見合う舞台であってほしいと願う。
そしてもうひとつ、〝ナイロン100℃〟の『消失』は、どんな内容になるのだろう。チラシは、シリアスなドラマを予感させるけど、そこはナイロンだしなぁ。饒舌な笑いを、うまく織り込んでくれるものと期待してます。前回の『男性の好きなスポーツ』は、なんと3時間を越える長さで驚いたけど、今回はどうかな。
上記の2公演はチケットを抑えてあるのだけれど、もうひとつ、すごく気になる芝居があって。それは、〝ブラジル〟の『美しい人妻』(王子小劇場)というやつ。

実は、10月に〝プレイメイツ〟の『SWAP2004』(シアタートップス)を観て、野口かおるという凄い役者と出会ってしまったのだ。その天然系ともいうべき闊達な芝居ぶりに、ひと目で惚れこんでしまった。野口かおるは、本来は〝双数姉妹〟という劇団に所属しているので、ブラジルの『美しい人妻』には客演ということになる。ブラジルの舞台は初見なので、正直海のものとも山のものともつかないけど、なんだか野口嬢が出るというだけで、ワクワクさせるものがある。なんとか時間を捻り出して、当日券で駆けつけたいものだ。
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December 02, 2004
ボックスセットに気をつけねば、と言った口の根も渇かぬうちに、こういうことを言ってはなんだが、イタリアのシンガーCLAUDIO BAGLIONIのクリスマス限定BOXはきっと買ってしまうと思う。彼の初期の7枚のアルバムがすべて24ビット・デジタル・リマスターされるという誘惑には、到底抗えそうにないので。それに値段も安いしね。この分だと、前n書いたSBBの22枚組の方も、買ってしまうかも。こうして、わが書斎におけるCDの侵略はまたもや進むのであった。
ところで、さっき友人と電話で話をしたのだけれど、10日間のトルコへの旅から帰国したばかりだという。わたしの音楽の趣味を知っていて、現地のレコード・ショップで、わけのわからない店員とやりあって、数枚のCDをお土産に買ってきてくれた模様。うーん、凄く楽しみ。
芝居関係の話題になるが、先月あたりからTVでオンエアされている明星のチャルメラのCM(ちょっとちょうだい篇)に出てる女性は、松永玲子さんじゃありませんかね、ナイロン100℃の。お相手は第三舞台の小須田康人なんだけれど、松永さんとは夫婦の設定。ありがちな家庭のひとこまを描いているにもかかわらず、どこか変。なんでああなるかなぁ。
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December 01, 2004
あるBSSを観ていたら、ニュース発見。わーい、ジェスロ・タルに来日の予定があるんですね。来年の4~5月に、オセアニアと日本へ行くスケジュールとのこと。アンダーソン爺さんの元気な姿を早く見たいもんです。(ところで、メタモルフォッシとスポックス・ビアードの来日は、どうなったのだ。どなたかご存知でしょうか?)
それから、サイドバーのHEAVY ROTATIONでファースト・アルバムを紹介している大阪のAZOTHが、10月のレコ初ライブに続いて、年明けにもツアーを行うみたい。このバンド、プログレ・ファンにはぜったいお奨めです。テクニックもあるけど、歌心もある。わたしも、2月のシルバーエレファントには、必ず行きます。
ところで、前に書いた〝論創海外ミステリ〟だけれど、以前の予告には、ジョセフィン・テイの『歌う砂』がそのラインナップに入っていたらしい。今は消えてるけど、これはなんとか実現させてほしい。

テイの長篇って、英国風な物語の豊穣さに、ミステリの機知がうまくブレンドされていて、読物として非常に上質なんだよね。彼女には、7つの長篇(一説には8編)があるのだけれど、『歌う砂』はその最後の作品。この機会に、ぜひぜひ翻訳をお願いします。
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